注意すべき徴候としては、学んだことを以前よりもよく忘れる、同じことをくり返し尋ねる、思い出すためメモなどに頼るようになる、といったことがあります^2,4。

よく作っている料理をいつも通りの味に作ることができなくなった、あるいは好きなクイズやゲームのルールを忘れる、といった場合には要注意です²。

基本的な言葉の間違いや、名前を間違ったりすることは、アルツハイマー病の初期症状の人によくみられます²。

同じことを繰り返し言う、会話が途中で途切れてどうやって続けたらよいかわからない、などの状況は医師に相談すべきケースです²。

初めての場所に車で行ったときに迷うことは、心配すべき事ではありません。でも例えば、毎日通っているお気に入りの喫茶店など、なじみの場所に行くのに道に迷ったり、自分がどこにいるか、どうやってそこに来たかを突然忘れてしまうような場合は、要注意。医師に相談すべきです^2,4。

お金の管理はいままでいつも簡単にできていたのに、毎月の支払を忘れたり、請求書をなくしたり、家計の管理が難しくなったりするなど、お金に関する判断を間違える状況に思い当たることがある場合は要注意です^2,4。このような行動は、アルツハイマー病の初期症状と関連がある場合があります^2,4。

取り乱すことが増えたり、混乱したり、疑い深くなる、抑うつ、恐怖や不安を頻繁に感じるようになった場合は、アルツハイマー病の初期症状であるおそれがあります^2,4。それまで楽しんでいた友達とのお付き合い、趣味、仕事、スポーツなどを避けたくなってきた場合は、特に注意してください^2,4。

アルツハイマー病に起因する判断力の低下は、身の回りの衛生状態や外見に表れることもあります（入浴の頻度が減る、気候に合わない服装をするなど）²。

物を置き間違えることは誰でもありますが、物をなくしたときに、その前にどこにいたか、何をしたかをたどって探すことができなくなったり、物をありえない場所に置いたりするのは、早期アルツハイマー病の人によくみられる行動です^2,4。見つからない紛失物を盗まれたと思いこんで、他人を非難することがアルツハイマー病患者にはよくあります。自分がそんな状況にあると心当たりがあったら要注意です。医師に相談してください。